「顔写真は同じだが違う名前で受験している人がいる」 建造物侵入の疑いで逮捕されたのは、京都大学の大学院生で中国籍の王立坤容疑者、27歳。事件が起きたのは、5月18日に東京・板橋区で行われた「TOEIC」の試験会場だった。 試験の数日前、主催団体である国際ビジネスコミュニケーション協会から相談を受けた警視庁。試験当日、捜査員が張り込む中、情報提供があった見た目の男が現れる。 このとき男は、代わりに書いた予備受験票に過去の受験時とは違う名前を記入。その場にいた捜査員が問い詰めたところ認めたため、正当な理由なく侵入した建造物侵入の容疑で現行犯逮捕された。 王容疑者はマスクの内側に小型マイクを隠しており、替え玉受験と同時に、別の受験者に解答を伝える目的もあったとみて警視庁は捜査を進めている。 主催団体は、申し込みの段階で不自然な点に気づいたという。 「オンラインで申し込みをいただくため、その申し込みの内容でちょっと不自然だなというところをキャッチして、警察にご相談をさせていただいた。申し込みの履歴の中で確認したとご理解いただければ」(国際ビジネスコミュニケーション協会・松田隆総務人事部長、以下同)