SNS高額バイト応募の末『出し子』容疑で29歳の男 逮捕 80代女性からカードと現金38万円盗んだか

金融庁の職員になりすまし、80代の女性からだまし取ったキャッシュカードで現金38万円を引き出し盗んだとして29歳の男が20日、窃盗の容疑で逮捕されました。 窃盗の疑いで逮捕されたのは、住居不定・無職の前野善紀容疑者(29)です。 前野容疑者は複数の共犯者とともに、だまし取ったキャッシュカードで現金38万円を引き出し盗んだ疑いが持たれています。 高岡警察署などによりますと、前野容疑者は今年1月13日、氷見市内に住む80代女性に対して詐欺グループが巧妙な手口で接触しました。まず、共犯者らがガソリンスタンド店員、氷見警察署の警察官、金融庁職員「コバヤシ」などを名乗り、女性宅に複数回電話をかけています。 ■金融庁職員になりすましカードをだまし取る 電話では「あなたのキャッシュカードで給油しようとしている者がいる」「あなた名義の偽造キャッシュカードが出回っている」「キャッシュカードの確認に金融庁の職員を行かせる」などと虚偽の説明を行い、不安にさせました。 その後、金融庁職員になりすました前野容疑者が女性宅を訪問。女性の隙を見てキャッシュカード4枚を盗み取りました。 カードを入手した同日、前野容疑者らは氷見市内のコンビニエンスストアに設置されたATM機を使用し、盗んだキャッシュカードから現金合計38万円を不正に引き出したとされています。 警察は1月に女性からの届け出を受け、防犯カメラの映像などを分析して前野容疑者を特定。5月20日に逮捕に至りました。 ■「出し子役」「受け子役」担っていたか 取り調べに対し、前野容疑者は「キャッシュカードを盗んでコンビニのATMで金を出し盗んだことに間違いない」と容疑を認めています。 前野容疑者はSNSに投稿された高額のバイト募集に応募し、詐欺グループの中で「出し子役」(ATMから不正に現金を引き出す役割)と「受け子役」(被害者から直接現金やキャッシュカードを受け取る役割)を担っていたとみられます。

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