観光ビザ滞在の「外免切替」認めず、住民票の写し提出を原則に 警察庁の楠芳伸長官が表明

警察庁の楠芳伸長官は22日、定例記者会見で、外国人が母国の運転免許を日本の免許へ切り替えられる「外国免許切替(外免切替)」制度について、住所確認を厳格化するため原則として住民票の写しの提出を求める方向で見直しを進めていることを明らかにした。 外免切替は、現状は住民票がなくても旅券と一時滞在証明書で外免切替が可能だが、楠長官は「住所を確認するための書類は申請者の国籍にかかわらず、住民票の写しとすることを原則とし、観光で滞在する方の外免切替を認めないこととする」と述べた。 国外に転出中の日本人や外交官などは例外的に住民票の写し以外の方法で住所を確認する方針。 また、知識確認(筆記試験)はイラスト問題で10問中7問の正解で合格だが、楠長官は「日本の交通ルールを十分に理解しているか確実に確認するため、知識確認、技能確認の方法を厳格化する」と述べた。 その上で、「今後、速やかに外免切替の改正案などを取りまとめ、パブリックコメントを実施するなど必要な手続きを進めたい」とした。 外免切替により日本の免許を取得した外国籍のドライバーによる事件が相次いで発生。埼玉県警は同県三郷市で小学生4人に車で衝突してけがを負わせて逃げたとして、18日に自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで中国籍の男を逮捕。三重県警は同県亀山市の新名神高速道路で逆走して衝突事故を起こし、逃走したとして19日、道交法違反(事故不申告)の疑いでペルー国籍の男を逮捕している。

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