「ミスを犯した選手を社会から葬り去るのではなく、再チャレンジの道を」佐野海舟の復帰を森保監督が説明

日本代表の森保一監督と山本昌邦ナショナルチームダイレクターは、佐野海舟の招集について説明している。 ワールドカップ・アジア最終予選を2試合残し、一番乗りで予選突破を決めた日本代表。すでにグループC首位通過を確定させている中で、6月のインターナショナルウィークではオーストラリア代表(5日)、インドネシア代表(10日)と対戦する。そうした中で23日には、今回の活動に参加する日本代表メンバーを発表した。 今回の招集メンバーでは、マインツで大活躍を見せた佐野海舟が復帰。昨年7月に鹿島アントラーズからマインツへの移籍が決まった直後、不同意性交の容疑で逮捕されていたが、その後不起訴に。そしてブンデスリーガでは全34試合に出場、リーグ最長の走行距離を記録するなど、目覚ましい活躍でカンファレンスリーグ出場権獲得に貢献している。 そんな24歳MFの招集について、山本昌邦ナショナルチームダイレクターが意図を説明。「JFA、サッカー界としていかなる差別や暴力、ハラスメントは許容しない」と明言しつつ、以下のように続けた。 「1つ目は、相手の方に対して話し合いと謝罪を確認したこと。2つ目に、本人が深く反省していること。そして3つ目に、不起訴処分という判断が警察によって下されたこと。刑事事件としては罪に問われずに終了していることです。それらを踏まえて選出をいたしました」 また森保監督も、「私自身もコンタクトを取っていましたし、彼を見ていて深く反省していることは強く感じました。そのうえで彼が今ドイツでプレーしている中で、真摯に競技に向き合って社会に貢献する強い気持ちをもってプレーしていることもあり、我々としてもまたチームに迎え入れて、社会に貢献する日本代表の一員として戦っても良いのではないかという判断をさせていただきました」とし、こう続けている。 「私自身も協会の方と色々な話をしながら今日に至りました。彼は『ミスを犯した』と言えるかもしれないですが、チームの一員ということを家族と考えた時に、私は指導者として向き合う中で、ミスを犯した選手をそのまま社会から葬り去るのか、サッカー界から葬り去るのかということに関しては、再チャレンジする道を、家族として与えるほうが良いのではないかということで、招集させていただきました」

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