千葉の傷害事件、使用されたのは唐辛子成分の催涙スプレー 呼吸困難の被害者も…容疑者の動機はどこに

千葉県印西市内の商業施設「イオンモール千葉ニュータウン」で約40人の客らが目の痛みなどを訴えた傷害事件が発生し、逮捕されたアメリカ人の男(51)は、唐辛子成分の催涙スプレーを使っていたことが県警の調べで分かった。 12人が病院に搬送され、うち1人が呼吸困難になったとも報じられている。このスプレーには、どんな危険があるのだろうか。容疑者は、なぜスプレーを使おうと考えたのか。 ■過去事例では「近くで吸い込み2時間嗚咽が止まらなかった」 「自分も攻撃された」「気が動転した」。報道によると、容疑者の男は、印西署の調べにこう供述したという。 男は、2025年5月23日14時40分ごろ、立体駐車場に止めた車の近くでタバコを吸っていた男性らとトラブルになり、72歳と69歳の男性2人の顔面にいきなり催涙スプレーを吹き付けた疑いが持たれている。2人は軽いケガをし、買い物客らが相次いで目やノドの痛みを訴え、病院で手当てを受けるなどした。 「塩酸のような臭いがしている」と110番通報があり、警察が駆け付けたが、容疑者の男は、現場から逃走した。その後、警察が男を探し出し、24日に傷害の疑いで逮捕した。 呼吸困難のケースも出たと報じられただけに、男が使った催涙スプレーはどんなタイプなのか、専門家の間でも、話題になった。 防犯アドバイザーとしてテレビ出演も多い京師美佳さんは23日、Xを更新し、日本で販売されているスプレーは2種類あり、唐辛子成分のOCスプレーと化学薬品でできているCNスプレーがあると指摘した。 OCスプレーについては「人体に害がなく、涙がでて痛みや気分が悪くなるなどの症状が出ますが洗い流せば、数時間で元に戻ります」とする一方、CNスプレーについては、「皮膚に付着すると火傷をおこしたり、目に入ると失明する恐れもあり危険です」とした。薬品のような臭いも、こちらの方が強いという。 ただ、京師さんは、「唐辛子成分のOCスプレーであってもひと噴射で6帖のお部屋が数時間使用できないくらいの刺激臭がします。私も近くで吸い込み2時間嗚咽が止まりませんでした」とも述べた。

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