自宅で父親を刃物で切りつけ殺害した疑いで、山梨県南アルプス市の16歳の男子高校生が逮捕・送検された事件の続報です。 幼少期から暴言を吐かれるなど高校生が父親に関する家庭環境に不満があったという趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材で分かりました。 小林雪乃記者: 「高校生を乗せたとみられる車が南アルプス署を出発します」 この事件は24日午前9時20分ごろ、南アルプス市の16歳の男子高校生が自宅で69歳の父親を刃物で切りつけたとして殺人未遂の疑いで緊急逮捕されたもので、その後 父親は死亡し、高校生は25日に殺人の疑いで送検されました。 高校生は父親を切りつけたおよそ20分後、「父親を殺した」と、市内の交番に1人で手に血がついたまま自首してきたということです。 父親は寝室のベッドの上で血を流している状態で見つかり、司法解剖の結果、死因は首を切られたことによる失血死でした。 首の傷は左右の動脈や静脈に達するほどの深さで致命傷となり、首以外にも複数の切り傷が確認されています。 現場の状況などから高校生は父親がベッドで横になっている際に、自宅にあった包丁を使い、犯行に及んだとみられています。 高校生の後輩: 「面白くて一緒に遊んだときは楽しかった」 また、高校生の同級生は「元気で面白くて明るいムードメーカーです。事件を起こすようには見えない」と話しています。 父親と母親と3人暮らしだったという高校生。 捜査関係者によりますと高校生は調べに対し、幼少期から暴言を吐かれるなど父親に関する家庭環境の不満があったという趣旨の供述をしているということです。 警察は事件のいきさつや動機などを調べています。 事件を受けて県教育委員会は生徒が動揺することなく落ち着いて学校生活が送れるように教員の対応を求めるメールを全ての公立高校に送りました。 また、学校の状況に応じてスクールカウンセラーの追加配置を申請できるようにしたということです。