キム・ダミとソン・ソックが初共演することでも注目を集めているオリジナル韓国ドラマシリーズ「ナインパズル」。5月21日に配信された第6話までですでに5つの殺人事件が発生し、主人公ユン・イナ(ダミ)の元に届いたパズルのピースは4枚。鋭い観察力と深い洞察力を兼ね備えたイナが、ピースの送り主に翻弄(ほんろう)されながらも真相を追っていくスリリングな展開に、視聴者からは「6話まで一気見した!」「続きが気になる」「全員怪しい!」といった興奮の声が上がっている。(以下、ネタバレを含みます) ■連続殺人事件は10年前から始まっていた 10年前に起きた叔父の殺人事件で第一発見者となったイナ。当時高校生だったイナは今、プロファイラーとして警察組織で働いている。本作はそんなイナと、彼女を10年間容疑者と疑い続ける刑事キム・ハンセム(ソック)が連続殺人事件の秘密を暴いていく予測不能な本格心理サスペンスだ。 第1週には全11話のうち一挙6話までディズニープラスのスターにて配信された。第1話でイナの叔父ユン・ドンフン(チ・ジニ)の殺人事件、第2話ではその10年後、バー経営者の女性イ・ミヨン(キム・イェウォン)の殺人事件が発生。どちらもイナが第一発見者となり、イナは10年の時を経て、ぴったりかみ合うパズルのピースを手にした。 ミヨンの事件の状況から、犯人は計画性があり冷静な人物だとプロファイリングしたイナだったが、浮かんできた容疑者カン・チモク(イ・ヒジュン)はイナの見立てとは正反対の短絡的な人物。続く第4話では、容疑者として追っていたチモクが遺体となって発見され、その妻・ヤンヒ(オク・ジャヨン)が逮捕される。そして奇妙なことに、解決したはずのチモクの事件でも、新たなピースが届く。さらにそのピースには、警察内部の人間しか知り得ない情報が書き込まれていて――という、予想のつかないストーリーが展開している。 ■天才プロファイラーも翻弄する発想の転換 意外性のあるストーリー展開もさることながら、本作の大きな特徴が、度々描かれる“発想の転換”。プロファイリングで示された人物像とは正反対の容疑者が浮上したり、加害者だと思っていた人物が被害者だったり…ストーリーに組み込まれた“反転”に、視聴者はもちろん、天才プロファイラーであるイナですら翻弄される。 発想の転換のきっかけを作っているのが、イナのもとに送られてくるパズルのピースだ。ピースがなければイナさえも関連性に気付かなかったであろう事件がピースの存在によって結び付けられ、イナはそれらの関連性を見いだそうと頭脳をフル回転させる。一体誰が、何のために…。ピースの送り主とイナによるスリリングな頭脳戦が、回を追うにつれて激しさを増していく。 ■視聴者もくぎ付け「続きが気になり過ぎる!」 イナが行う“ロールプレイ”というユニークなプロファイリング手法や、推理小説好きの刑事ハンセムが有名推理小説のトリックを引き合いに出すシーンなど、サスペンスドラマ好きにはたまらない仕掛けも随所に組み込まれ、主演のダミも「面白くて(台本を)一気読みした」と話した本作。初週に一気に6話までが配信されると、視聴者からは「6話まで一気に見た!」「面白過ぎて最後まで止まらなかった」「続きが気になり過ぎる!」「事件のからくりいちいち凝ってるし犯人知りた過ぎ」「ほんとに犯人分からん」といった声が続出した。 被害者の一人であるミヨンのバーに捜査関係者が頻繁に通っていたことや、ピースに捜査関係者しか知り得ない情報が書かれていたことなどから、警察内部の人間が真犯人である可能性もある。 警察関係者やイナの周辺には、ハンセムが所属する強力2班メンバーとして「熱血司祭」シリーズのキム・ソンギュンや「D.P. -脱走兵追跡官-」シリーズでソックやソンギュンと共演しているヒョン・ボンシクが出演しているのをはじめ、「梨泰院クラス」(2020年)のマ・ヒョニ役でも知られるイ・ジュヨン、「イカゲーム」(2021年)のクァク・ジャヒョン、「ワンダフルデイズ」(2023年)のパク・ギュヨンら、韓国ドラマではおなじみの俳優陣も多数出演しているだけに、誰が真犯人でもおかしくない状況だ。視聴者からも「全員怪しい!」の声が上がる。 5月28日には続く第7話から9話までが一挙配信となる。5話と6話でも新たな事件が発生し、6話までで届いたピースは4枚。警察内部に真犯人がいる可能性を警戒したイナはハンセムの自宅に捜査資料を持ち込み、2人で本格的に捜査を開始した。折り返しを過ぎても予想のつかない展開が続く「ナインパズル」だけに、今後さらに考察が盛り上がっていきそうだ。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部