【明日の金ロー】ヒーロー映画好きには大好物? の「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」

30日の金曜ロードショー(後9時)は、23日にシリーズ最新作「ファイナル・レコニング」が公開されたばかりの「ミッション:インポッシブル」シリーズ3週連続放送のラスト。シリーズ6作目の「―フォールアウト」(2018年)が、放送枠を何と65分も拡大して本編ノーカットで登場する。 物語は前作「―ローグ・ネイション」(15年)から2年後。犯罪組織「シンジケート」はリーダーのレーンがイーサン・ハントの手によって逮捕されたものの、「アポストル」と名を変え、活動を続けていた。アポストルはある時、盗み出された3つのプルトニウムを入手しようとするが、イーサンらIMFはそれを阻止。だが、命の危険にさらされた仲間のルーサーを助けようとしたことで、何者かにプルトニウムを奪われてしまった。 手がかりは「ジョン・ラーク」という男の名前のみ。イーサンらは手がかりをたどり、ラークに近づこうとする。そこに「ホワイト・ウィドウ」と呼ばれる謎の女性、CIA、さらには前作にも登場した英情報機関・MI6のイルサも加わり、壮絶な諜報戦が繰り広げられる。イーサンは果たしてプルトニウムを取り戻し、世界の破滅を救うことができるのか―。 現在公開中の「―ファイナル・レコニング」は前作「―デッドレコニング」との「2部作」として製作されているが、本作も正式にはうたわれていないものの「―ローグ・ネイション」と実質上の連続作品。その色が強く出ているのが、イーサンのイルサに対する思いではないだろうか。 前作でイルサは、MI6とシンジケートの両方に所属することで「死ぬまでこの世界からは抜け出すことができない」という自らの境遇にあきらめを感じているところがあった。それに対しイーサンは自由に生きるべきだと説いていた。 詳細は見てのお楽しみだが、本作ではそこからさらに一歩進んで、イーサンがイルサに将来の道を指し示そうとするシーンが登場する。自らの逃れられない運命をイーサンがイルサに託しているようにも受け取れる。そこに「あの女性」が加わることで、さらに物語を深化させた。 ところで、今作はハリウッドのヒーロー映画ファンにとっては注目の一本といえるのではないだろうか。IMF長官に”異動”したアレック・ボールドウィン演じるアランに代わってCIA長官に就任したエリカを演じたアンジェラ・バセットは、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の「ブラックパンサー」シリーズで、主人公の母・ラモンダを熱演。「―ワカンダ・フォーエバー」(22年)では米アカデミー賞の助演女優賞にノミネートされ、マーベル作品初の演技部門ノミネートの快挙となった。 また、エリカの部下を演じたのはヘンリー・カヴィル。こちらはDCEU(DCエクステンディッド・ユニバース)の「マン・オブ・スティール」(13年)でクラーク・ケント(=スーパーマン)を演じた後、続編でも同役を演じている。ちなみに、彼は本シリーズと並んで知られるスパイ映画の「007」シリーズでジェームズ・ボンドの候補に挙がったことでも知られている。(高柳 哲人)

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