「なんで止めたの?」口座凍結され警察に電話…特殊詐欺事件で出し子役の愛媛の男を逮捕(島根)

2025年4月に松江市の40代の女性が、警察や検察を騙った犯行グループに200万円をだまし取られた特殊詐欺事件で、松江警察署は5日に出し子とみられる愛媛県の会社員の男を逮捕しました。きっかけは、警察の口座凍結を受けてかけてきた男からの電話でした。 詐欺の疑いで逮捕されたのは、愛媛県松山市に住む39歳の会社員の男です。 男は、4月25日から5月2日までの間に、特殊詐欺の犯行グループの一員として、松江市内の40代の女性から現金約200万円をだまし取った疑いが持たれています。 この男は、金融機関の口座から現金を引き出す「出し子」と見られています。 この事件は、4月25日に被害にあった女性の携帯電話に、「+」から始まる番号から着信があったのがきっかけとなりました。 女性が電話に出ると、通信事業者の「オノ」と名乗る男から「あなたの名義の携帯電話番号が迷惑メールに利用されており、2時間後に電話が止まります」といった内容を告げられ、女性が心当たりがない旨を伝えると、福岡県警捜査二課の「坂東豊」を名乗る男に電話が転送され、「投資詐欺の主犯格を捕まえたところ、数百万円をあなたに渡したと話しており、あなたは逮捕される」などと脅されたということです。 さらに「『優先調査』という無実を証明するために優先的に調査する方法がある」と告げられたり、その後、電話がつながった検察官の「沖田理子」を名乗る女から「身柄を拘束されるか、一時金を預けて在宅捜査にするのか選びなさい」と言われるなどし、女性は5月2日に指示に従う形で相手が指定する口座に200万円を振り込んでしまいました。 女性が翌3日に警察に相談、警察が金融機関に依頼して、女性が現金を振り込んだ口座を凍結したところ、今回逮捕された男が警察に「なんで止めたんですか」と連絡したことから男の居場所などを突き止め、逮捕に至ったということです。 調べに対し男は「自分は関係ありません」と容疑を否認しているということです。 警察は、男の余罪を調べるとともに、共謀した犯人の行方を探しています。

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