豊見城署は8日、携帯電話会社の職員や県外の警察官、検察官を名乗る特殊詐欺(オレオレ詐欺)事件が発生し、豊見城市の自営業の30代女性が現金約4600万円をだまし取られたと発表した。 同署によると4月21日、「UQモバイル」の職員を名乗る男から女性に電話があり、「あなたの携帯電話番号を使った迷惑メールの通報が多数あるので警察につなぐか」と言われた。電話は福岡県警の警察官を名乗る男につながり、「あなたの口座を調べたら資金洗浄で使われている。このままだと2、3年拘留されることになるから、検事が行う優先調査を受けるか」と聞かれた。調査を希望すると、検察官を名乗る女から「無実を証明するのであれば、資金を指定した口座に送金してほしい。お金は調査後に返金する」と言われ、約500万円を送金した。 その後も「あなたの新たな口座が見つかった」と連絡を受け、5月23日にかけて計7回にわたり現金を振り込んだ。送金額は次第に膨らんで計4600万円、一度で最大約1千万円を送ったこともあったという。 豊見城署は「警察が電話で金銭を要求したり、テレビ電話で逮捕状を示すことは絶対にない」として、注意を呼びかけている。