日大 また不祥事…重量挙げ部元監督が詐欺容疑で逮捕、同大広報「痛恨の極み」 記者会見の予定なし

日本大重量挙げ部に入部予定の奨学生の保護者から入学金などの名目で現金をだまし取ったとして、警視庁は10日、詐欺容疑で元監督難波謙二容疑者(63)を逮捕した。これを受け、同大広報部は「このような不正行為により、本学の社会的信頼を失墜させたことは痛恨の極みであり、本学として社会に対し深くお詫び申し上げるとともに、同人に対し引き続き厳正に責任追及を行って参ります」とコメントした。 逮捕容疑は2022年12月、コーチと共謀して奨学生の保護者4人に入学金や施設設備資金が免除されていることを隠し、支払いを求める文書を郵送して、架空請求分計205万円を含む計489万円を振り込ませ、だまし取った疑い。 日大は24年7月に同部で23年までの10年間にわたり、入学金・授業料の一部または全部が免除されている奨学生部員から全額を徴収していたと発表しており、不正徴収は陸上部とスケート部でも確認されている。同大ではアメリカンフットボール部員による違法薬物事件など不祥事が多発している中で、新たな刑事事件が起きた。 一連の報道について、同大広報部はスポニチの取材に対し、「本学における調査の結果、学納金徴収に関する不正行為が判明したため、公表の上、責任追及の一環として刑事告発していた重量挙部前監督が、本日、詐欺の容疑で逮捕されたとの報に接しました。このような不正行為により、本学の社会的信頼を失墜させたことは痛恨の極みであり、本学として社会に対し深くお詫び申し上げるとともに、同人に対し引き続き厳正に責任追及を行って参ります」とコメントした。 また、長年の不正徴収について「本学の管理監督体制の下で、本件不祥事を長年発見することができなかったことについては、重く受け止めております。同時に、この2年余りの間、多面的に本学経営の改善改革を進めてきた結果として、問題を発見して迅速に対応することができたとも認識しております」とした。 さらには、「本学競技スポーツをめぐるさまざまな不祥事に関しては、昨年4月に副学長直轄の競技スポーツセンターを設置して、問題の洗い出し及び管理監督体制の強化を図ってきているところです。また、競技スポーツ以外の分野でも、コンプライアンス及びガバナンスの体制を構築・充実させるためのさまざまな見直しを実施してきました。今後も大学としての社会的使命に適う組織運営ができるよう、日々のコンプライアンス及びガバナンスの励行に努めて参ります」とした。 「なお、前監督に対する捜査に関しましては、本学としては、引き続き捜査機関に全面的に協力して参ります。捜査中の案件でもあり、本学としては、捜査機関において発表する以上の事実の公表はいたしかねますことも、ご理解賜りますようお願いいたします」とし、記者会見の予定はないことも明かした。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする