恋愛感情につけ込んで高額な契約を結ばせる悪徳商法が「デート商法」です。今年5月、マッチングアプリで知り合った女性にコンサルティング契約の勧誘を行ったなどとして、福岡市の男が逮捕されました。実際に「デート商法」の被害に遭った女性が、その巧妙な手口を証言しました。 ■「私のことは100万円としか見ていなかった・・・」福岡県内に住む20代の女性 3年前、マッチングアプリでいわゆる「デート商法」の被害に遭いました。 被害にあった女性 「向こうは元々、お金を取る1人のターゲットとして、いいねを押してるんだと思うんで。単純に100万円としてしか私は見えてなかったんじゃないかなって思うと」 ■被害者は約390人か 38歳の男を逮捕 5月22日、福岡県警は特定商取引法違反の疑いで、福岡市城南区の会社員の男(38)を逮捕。 男は去年1月、マッチングアプリで知り合った22歳の女性を、目的を隠してデートに誘い出し、100万円のコンサルティング契約を勧誘した疑いが持たれています。 警察によりますと、7年間におよそ390人が被害に遭い、被害総額は3億9000万円にのぼるということです。 ■話が盛り上がって『ごはん行きましょう』という流れになった 男が実質的経営者を務めるコンサル会社から被害を受けた女性が当時を振り返ります。 被害にあった女性 「向こうからいいねみたいなのが来て、見た目は本当に普通の人だったので。趣味が似てて最初のお話が盛り上がったのもあってそのままご飯行きましょうという流れになりました」 ■居酒屋で食事 お金の話に 2人が会ったのは、福岡市天神の居酒屋。 当初、趣味などの雑談を楽しんでいましたが、しばらくすると、男が給料や貯金の話を聞いてきました。女性が給料を伝えると・・・ 被害にあった女性 「『その給料じゃ少なすぎるよ』というのと『今の生活で貯金できないですって言ってても、自分が動くしかないよって』。そこで向こうから『無料で貯金の相談ができるところがあるから給与明細2か月分のボーナスの明細を持って相談に行かない?』と言われて」 男は自身が勤めているというコンサル会社を女性に紹介したといいます。 被害にあった女性 「『詐欺じゃないの?』って聞いたんですけど、結構怒られて大声で怒られて。結構怖いなというのもあって断り切れなかった」