元大分市議再逮捕 入札予定価格教えたか“100%で落札”

大分市で相次ぐ入札妨害事件です。逮捕されていた元市議会議員の男が、別の業者にも予定価格を伝えた疑いで再逮捕されました。 同じく逮捕された業者が受注した1件は、入札価格が予定価格と同じ額、100%の落札率でした。 警察によりますと、公契約関係競売入札妨害の疑いで再逮捕された元大分市議の山本卓矢容疑者(45)は、同じ容疑名で逮捕された大分市の造園会社「新名緑化」の社長新名公明容疑者(58)に、大分市が2024年4月に実施した公園管理業務に関する指名競争入札の予定価格、数件を伝えた疑いです。 警察は、山本容疑者が秘密事項の予定価格を市の職員から聞き出して新名容疑者に伝えたとみています。 「新名緑化」は山本容疑者から伝えられた数件のうち、大分市牧にある松栄山公園の管理業務を受注していて、落札価格は予定価格と同じ額の399万円。100%の落札率でした。 山本容疑者は、別の業者に入札予定価格を伝えた疑いで5月に逮捕、起訴されていて市議会議員を辞職していました。 県警は今回の容疑者2人が容疑を認めているかどうか明らかにしておらず、捜査を続けています。 改めて今回の事件の経緯です。 17日に再逮捕されたのは元大分市議の山本卓矢容疑者。そして業者側の造園会社・新名緑化新名公明容疑者も逮捕されました。 容疑は2024年の4月10日までさかのぼります。 県警は、当時現職の市議だった山本容疑者が大分市の職員に対して入札の予定価格を聞き職員から価格を教えてもらったとみています。 そして日時は不明ですが、価格を教えてほしいと聞いてきた新名緑化に山本元市議は数件の価格を教え、その結果1件を落札したとみられています。 注目なのは落札が予定価格と同じだったという点です。 こちら市が公開している実際の入札結果ですが、この入札には10社以上が参加しています。 予定価格399万円に対し一度「不落」になりました。 すべての会社が予定価格を超えたので落札されなかったんです。 この新名緑化の数字も420万円。市の予定価格を超えていますよね。 ただ、2回目に行われた入札で新名緑化が落札。その落札率は100%だったんです。 談合事件などの研究をしている、東京大学大学院の川合慶教授は、「入札価格を知っていても目立たないように少し低い額にするのが普通」。つまり100%というのは珍しいと。 そして一度不落になったのは、知らなかったかのように装った可能性もある」と指摘しています。 警察は詳しい経緯について捜査を続けています。

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