「あなたの名義で大量の鎮痛剤が処方されている」などと警察官をかたる男から電話があり、金の流れを調べるとして送金を求められ、80代女性が1421万円相当をだまし取られました。 詐欺の被害に遭ったのは甲府市の80代の女性です。 警察によりますと、4月30日に女性の自宅の固定電話に厚生労働省の職員をかたる男から「保険証を止める」などと電話がありました。 その後、警察官をかたる男から「あなたの名義で大量の鎮痛剤が処方されている」と言われ、更に事情聴取をビデオ通話で行うためSNSをインストールするよう指示されました。 そして、警察官や検事をかたる男たちは「犯罪組織が偽造したキャッシュカードの中にあなた名義のキャッシュカードがある。お金の流れを調べるのに協力して欲しい」と話し、「逮捕状」や「差押状」とする画像が送られてきました。 このため女性は5月16日と17日に暗号資産取引所で暗号資産1421万円を購入し、相手から指定されたアドレスに2回にわたって送金しました。 女性が娘に相談したところ、詐欺に遭っていることが分かり、甲府警察署に被害を届け出ました。 警察は捜査機関をかたった詐欺を見破るポイントとして ▽警察官が現金の調査名目などで現金の振り込みを要求することはない ▽警察官をかたった不審な電話を受けた場合は、いったん電話を切り、名乗った警察署または最寄りの警察署に電話して確認すること などを挙げ、注意を呼び掛けています。