銀行強盗→銀行に現金がない!?親切な銀行員に「1億円振り込むように要求」したら、はめられた犯人【著者に聞く】

銀行強盗に入ったら、銀行に現金がなかった!?やたら親切な銀行員は「当行に1億円の現金はございません。現金でなくても、口座に1億円があれば問題ないのではありませんか?」と口座開設をすすめてきた。そのとき犯人は?のりばさん(@MangaNoriba)さんの描く高宮ウォーキングより「銀行強盗に入ったら1億円以上お金を取られた話」を紹介するとともに、本作の見どころや制作の経緯についてのりばさんに話を聞いた。 ■銀行員にうまく丸め込まれる犯人!コント感覚で読むのがおもしろい! 昨今、耳にしなくなった「銀行強盗」。今回、銀行強盗を描こうと思った理由を聞くと、「仕事の関係で銀行とやり取りをする機会があり、その際に銀行業務についてさまざまなことを知ることができました。そこで、『極端にサービス精神が旺盛だが、その本心には深い闇を抱えている行員』というキャラクターを思いつき、この設定をもとにストーリーを構成すればおもしろいのではないかと考え、制作にいたりました」と話す。 銀行強盗に入られた行員は「銀行には現金がありません」と言い、犯人に「当行の口座をお持ちですか?」と問いかけた。まずは、口座を開設してもらわなければ、お金を振り込むこともできないという。犯人は手持ちの1000円を使って、口座を開設。「早く1億円を振り込め」と迫った。 しかし、銀行員は「1億円振り込んでも、逮捕されてしまうので投資をしておくべきだ」と投資をすすめる。行員の話術にまんまとはまった犯人は言われるがまま、さまざまなオプションをつけていく。その会話術がおもしろい。 現在のりばさんは、「主にX(旧Twitter)で漫画を発信しながら、AmazonのKindleでも作品を公開しています。さらに、YouTubeなどの動画プラットフォームには協力会社の方に投稿していただいており、多方面から作品に触れていただける機会を設けています」と、複数のSNSで漫画を発信している。 それぞれ違う媒体に投稿されているが反応の違いはあるのだろうか?「Xでは、スクロールの流れの中で目を引く『瞬間的なおもしろさ』やテンポ感が求められる傾向が強いですね。一方で、Kindleのような電子書籍では、腰を据えて読むことを前提とした『物語の深み』や『構成力』が重視されているように感じます。その違いは非常に興味深く、同じ作品でも媒体によって受け取られ方が変わることに、創作側としても新たな気づきを得ています」と、話す。 特に「このエピソードは、拙作『高宮ウォーキング』の中でも長編にあたるもので、当初は12話に分けて公開していました。当時はそれほど大きな反響はなかったのですが、後に全12話をひとつにまとめて一挙公開したところ、100万インプレッションを超える反響がありました。さらに、Kindleの無料版第1話にもこのエピソードを設定しており、読者の方から『代表的なエピソード』と評価していただくこともあります」とか。 公開の手法を変えると読者の反応も違ってくるのが、Web漫画のおもしろいところのようだ。さらに、今後について話を聞くと、「現在、『高宮ウォーキング』の新作制作は一時中断しており、その代わりに『A room(アルーム)』の続編となる『A roomⅡ(アルームツー)』の制作に注力しています。『A room』は自主制作ながら約4万ダウンロードを記録し、Amazonプライムにも選出されるなど、大きな反響をいただいた作品です。これまで続編のご要望を多くいただいていたのですが、ようやく納得のいくプロットが完成し、制作を本格的に始動しました。Xでの反響は控えめかもしれませんが、物語性を重視した電子書籍として、読者の皆さんにしっかり届けていければと思っています」と話す。 『A room(アルーム)』は、、世界滅亡させるロボットvs人間が一つの空間で描かれるテンポのいい、会話術だ。こちらもネタバレ回避でぜひ読んでみてほしい。 取材協力:のりば(@MangaNoriba) ※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

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