群馬県桐生市役所の建て替え工事を巡り、特定の業者が有利になるように入札公告案を修正させたとして県議の相沢崇文容疑者(49)ら4人が公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕された事件を受け、桐生市議会の各派代表者会議が24日開かれた。市側が現状を報告し、相沢容疑者らが逮捕された19日以降、森山亨大副市長は登庁しておらず、事件について警察の「ヒアリング」に応じていると明らかにした。 代表者会議では、市の向田博行総務部長が現状を報告。森山副市長は19日、秘書室に「体調不良」と連絡をして市議会の一般質問を欠席し、20日以降も登庁していない。さらに森山副市長の他、複数の市職員が上司の許可を得て市役所を休むなどし、「ヒアリング」に応じていると説明した。職員の役職や氏名は、警察の捜査中であることを理由に明らかにしなかった。 公契約関係競売入札妨害容疑の対象となった市役所の建て替え工事は、市で初の総合評価落札方式による条件付き一般競争入札で行われた。応札した共同企業体の技術提案に関する評価は、市契約等業者指名選考委員会の委員長である森山副市長と、総務部長、共創企画部長、都市整備部長、水道局長の5人が担当した。 向田総務部長は、総合評価落札方式の導入が市として初めてだったため、新庁舎の設計を担当した久米設計(本社・東京都)と落札者決定基準選定などについてアドバイスを受ける支援契約を結んでいたとも述べた。【遠山和彦】