停戦発効のイランで国内弾圧強化、クルド人地区などで大量逮捕や処刑も

イスラエルとの停戦が発効したイランでは今、復旧作業とともに締め付けも強化されている。当局者や活動家らは、特に不安定とされるクルド人自治区などで、イラン政府が大量逮捕や処刑、軍事展開を強化していると指摘した。 人権団体HRNAは23日、6月13日以来、705人が逮捕されたと発表。多くは、イスラエルのスパイの疑いがあるとみなされたという。 イラン国営メディアは24日、トルコ国境に近いウルミアで3人が処刑されたと報道。クルド系人権団体によると、全員クルド人だったという。 イランの外務省と内務省は、コメントの要請にすぐには応じなかった。 停戦直前には、革命防衛隊や核施設を標的としたイスラエルの攻撃により大規模な暴動が起き、イランの「体制転換」が起きるとの声も。 レザ・パーレビ元皇太子 「人々が最も恐れていたのは政権だ。最終的には、政権が崩壊するところを確実に見届けたいのだ」 亡命中のパーレビ元皇太子は、体制が崩壊するとの見方を示した。 「現政権が崩壊すると皆わかっている」 イスラエル政府報道官は「我々の目的は体制転換ではないが、それが副産物になるかもしれない」と述べ、空爆を機に体制転換が起きる可能性を示唆した。 トランプ米大統領はSNSへの投稿で体制転換に言及したが、その後取り下げた。 記者「イランの政権交代を望むか?」 トランプ氏「いや、望んでいない。できるだけ早く全てが落ち着いてほしい」 イランでは2022年に大規模な抗議活動が発生。ロイターは、政権への憤りを感じているイラン国民に話を聞いたが、大規模な抗議につながる兆候は、まだみられていない。 逮捕された活動家の1人は「政権がこの状況を口実に取り締まる懸念があり、今は非常に慎重になっている」と明かした。 ある活動家は何十人もが、当局に呼び出され、逮捕されたり、反対意見を示さないよう警告されていると語った。

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