報道陣のカメラに気づくと、下を向きうつむきながら警察車両に乗り込む男。 1日正午前、東京・池袋の高層ビル「サンシャイン60(ろくじゅう)」の31階にある法律事務所で、従業員の男性が刃物で刺され死亡した事件で、緊急逮捕された容疑者です。 事件発生を知らせたのは、現場となったアディーレ法律事務所からの「従業員の男性が刺された」との119番通報。 午前11時50分ごろのことでした。 警視庁によりますと緊急逮捕されたのは50歳くらいの男で、30代の男性従業員の喉などを所持していた包丁で複数回突き刺したとみられています。 刺された男性は意識不明の状態で病院に搬送され、午後1時過ぎに死亡が確認されました。 刺した男は現場から逃走していましたが、約30分後、事態は急展開しました。 現場から逃走した男は、JR池袋駅東口の目の前にある交番に出頭してきたということです。 男は、その際対応した警察官に対し「刺したことは覚えていないが気が付いたら刺していた」という趣旨の内容の供述をしていたということです。 殺人未遂の疑いで緊急逮捕された男。 出頭時犯行に使ったとみられる包丁を所持していたということです。 出頭した男が連行される様子を目撃したという男性はその際の様子を「紺色っぽいポロシャツを着ていたんですけど、下を向いていたのではっきりとした表情は見えなかった。何か叫んでいるとか訴えかけている様子はなかったです」と話しました。 現場となったサンシャイン60の42階にあるオフィスで働く男性は「怖いですよね。(会社の同僚と)エレベーターとかひょっとしたらニアミスだったね、とかの話もしたので。気をつけたいねとか怖いねという話が出ました」と、事件を受け不安を口にしました。 刺した男と男性は同僚関係だったという情報があり、警視庁は事件が起きた詳しい状況とともに2人の間に何らかのトラブルがあったかどうか慎重に調べを進める方針です。