米NY市長選 マムダニ氏が民主党予備選で勝利、33歳の民主社会主義者

ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク(NY)市の市長選をめぐり、NY州議会議員のゾーラン・マムダニ氏(33)が1日、民主党の候補を決める予備選で勝利した。マムダニ氏はニューヨーク市クイーンズ地区を地盤としており、今年最も重要な選挙戦の一つで中心人物となる可能性が高い。 マムダニ氏は6月24日に投開票された予備選後、民主党候補となることはほぼ確実視されていた。しかし、マムダニ氏は1回目の投票で過半数を獲得できなかったため、1日発表の投票結果では、優先順位付けした投票の集計で50%以上の得票が必要となっていた。 1日の発表は最終的なものではないものの、選挙戦で集計されるほぼ全ての票が含まれている。この集計では、マムダニ氏が56%の得票で、同44%のアンドリュー・クオモ前NY州知事を破ったことが示された。これはこれまで考えられなかった圧倒的な勝利であり、国政を揺るがし、マムダニ氏は11月の本選へと進出することになった。 マムダニ氏は結果の発表後、SNSへの投稿で、「これは、ニューヨーク市を住みやすい街にするための我々の拡大する連合の始まりに過ぎない。そして、我々はともにそれを成し遂げていく」と語った。 民主党は、若い進歩派の間で成功を収めているマムダニ氏をどう生かすのか模索している。しかし、無料バスの運行や家賃上昇の凍結、富裕層への増税といった政策や、イスラエルに対する批判などから距離を置く人もいる。一方、共和党は、マムダニ氏を民主党の代表と位置付けようとしている。 トランプ大統領はフロリダ州の国立公園に新設された移民収容施設を訪問した際、記者団に対して、マムダニ氏が「不法」に米国に滞在していると虚偽の指摘をしたほか、市長に選出された場合、マムダニ氏が移民税関捜査局(ICE)に干渉すれば逮捕されると発言した。 マムダニ氏はアフリカ東部ウガンダで生まれ、幼少期に米国に移住した。米国籍を取得しており、「民主社会主義者」を自称している。非正規移民の権利を擁護する「聖域都市」としてのニューヨーク市の立場を維持して移民住民の保護に尽力するとしている。 マムダニ氏の勝利によって11月の本選は混戦模様となる可能性が高まっている。現職のエリック・アダムス市長は4年前の選挙では民主党候補として当選したが、今年の選挙は無所属で再選を目指す。共和党からはカーティス・スリワ氏が立候補している。

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