元世界王者ボクサーを米移民局が逮捕 強制送還へ

【AFP=時事】米国土安全保障省は3日、ボクシング元ミドル級世界王者のフリオ・セサール・チャベス・ジュニア(39、メキシコ)が移民・税関捜査局(ICE)に逮捕され、強制送還に直面していると発表した。 伝説的なボクサーのフリオ・セサール・チャベス氏の息子であるチャベス・ジュニアは、2日にICEによって身柄を拘束された。国土安全保障省によると、当局が不法滞在と判断したためだという。 ICEの監督機関である国土安全保障省は、チャベス・ジュニアには「組織犯罪と銃器、弾薬、爆発物の密輸に関与したとして、メキシコで逮捕状が出ている」と発表。また、米国からテロ組織に指定されているメキシコの麻薬密輸グループの一つである、シナロア・カルテルとの関係があると考えられているという。 メキシコ検察は3日に声明で、チャベス・ジュニアに対して2023年に「組織犯罪と武器密輸の容疑で逮捕状を発行した」と発表している。 国土安全保障省によると、チャベス・ジュニアは2023年に翌年2月まで有効だった観光ビザで合法的に米国に入国。昨年4月には米国市民との結婚に基づいて永住権を申請した。しかし、その米国市民は、悪名高い麻薬王『エル・チャポ』ことホアキン・グスマンの亡くなった息子との以前の関係を通じて、シナロア・カルテルとつながりがあるという。 チャベス・ジュニアは6月28日に、ユーチューバーからプロボクサーに転身したジェイク・ポールと対戦。満員となったカリフォルニア州アナハイムの会場で、判定の末に0-3の完敗を喫していた。 2011年にWBCミドル級世界王座を獲得したチャベス・ジュニアは、3度の防衛に成功。プロ戦績は54勝1分け7敗となっている。【翻訳編集】 AFPBB News

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