「1回だけなら…」関わると抜け出せない 闇バイトに警鐘鳴らす 福知山署の課長が解説

SNS上で犯罪の実行役を募集する「闇バイト」について、実情や対策を学ぶ講演が5日、京都府福知山市の市役所隣にあるハピネスふくちやまで開かれた。子どもの健全育成に関わる約100人を前に、福知山署生活安全課の橋本圭司課長が、軽い気持ちで加担し、後悔した検挙者の声も交えながら、詳しく解説した。 橋本課長は、SNSやインターネット掲示板によるアルバイト募集のうち、「最低5万円から支給」「DM(ダイレクトメール)でご連絡を」といった文言があれば、「闇バイトの可能性が高い」と指摘。「報酬が高すぎる、『DMで連絡』は要注意」と警鐘を鳴らした。 甘い言葉に誘われ、受け子募集などに応募してしまうと、「犯行グループに身分証明書や顔写真のほか、家族や交際相手の個人情報も聞かれ、仕事を断ると家族全員殺すなどと脅迫される」とし、「たった一度でも加担すれば、離脱は困難になる」と伝えた。 また「1回だけなら大丈夫と思っていた」「脅されて抜けられなかった」「家族や警察に相談すればよかった」など、闇バイトで検挙された人の生の声も紹介。今後も犯行グループから誘われないか、不安を抱えながら生活する若者もいるという。 橋本課長は「闇バイトは、バイトではなく犯罪です。遊ぶ金が欲しい、といった安易な理由で応募すれば、脅されて何度も犯罪を繰り返すことになり、逮捕されるまで使われて捨てられる。そのことをぜひ、子どもたちに知らせてほしい」と呼びかけた。

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