コカインや覚醒剤を内偵捜査中の麻薬取締官に販売したなどとして、愛知県内に住むブラジル国籍の男2人が逮捕されました。 麻薬取締法違反と覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕・送検されたのは、いずれもブラジル国籍で刈谷市の会社役員、キアン・チアゴ・トシオ容疑者(29)と、碧南市の仲介業、ツボタ・ヒゴル・ユウジ容疑者(30)の2人です。 厚生労働省麻薬取締部によりますと、2人は共謀し、営利目的で今年1月、高浜市内で内偵捜査中の麻薬取締官に、コカインと覚醒剤の粉末を1万円で販売したなどの疑いが持たれています。 調べに対し、キアン容疑者は黙秘している一方、ツボタ容疑者は容疑を認めているということです。 麻薬取締部はSNSで薬物に関する広告を発見し、取締官が接触して薬物を密売していたツボタ容疑者と指示役だったキアン容疑者の関与を割り出しました。 2人の関係先である自動車内からは末端価格で総額868万円分の大麻や覚醒剤、コカインなどを押収したということです。 麻薬取締部は、2人が多国籍の匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」の一員で、日本人の密売グループとも協力関係を構築していたとみて、組織の実態解明を進めています。