【事件】高齢女性殺害から1か月 捜査のプロと現場を訪ねる 広島・庄原市

庄原市で女性が殺害された事件から1か月がたちました。犯人は未だ捕まっていません。事件解決のポイントはどこにあるのか。元県警捜査幹部と現場をたずねました。 「静かな山村というか、静かなところですけども」 元広島県警捜査一課長の山本武一さんです。事件現場を歩いてもらいました。 ■山本武一さん 「立派な家だから目につくということはある。後は行き止まりですから、他に人家がないので、そういう意味で犯行がやりやすいというのはあったのでは」 事件は1か月前、庄原市東城町で起きました。 矢吹定代さん(84)が自宅で何者かに頭などをかたいもので複数回殴られ、殺害されました。死因は「失血死」でした。捜査関係者によると、遺体発見前日の6月23日以降に殺害されたとみられています。また、発見した人によると、矢吹さんは玄関付近に倒れていて、勝手口のカギは開いていたということです。 ■発見者の女性 「お母さーんいうて声をかけても出血がひどくて。ショックが大きくて」 犯人はいつ犯行に及んだのか。山本さんは、犯行時間帯も事件解決の大事なポイントだと言います。 ■山本武一さん 「トクリュウや流し(通り魔)の犯行であれば、昼間に物色して、この家を事前に少しは知っている状態で入ってきたのかなという気はするが、夜間であれば風景が全然違うと思う。明かりもないガラッと変わったところで、そういう中で、ここをしっかり尋ねてくるというのは、そういう目的を持って入ったのかなと」 鑑識活動は1週間以上続きました。その理由について…。 ■山本武一さん 「家も広いですし例えば母屋以外のところで潮待ち、いわゆる時間待ちをしていた可能性もある。現場だけではなく、時間待ちしたとすれば周辺の足跡やホコリ指紋とか色々ある鑑識活動は当然時間はかかると思う」 発生から1か月。山本さんが考える現在の捜査状況は? ■山本武一さん 「インターチェンジの出入口のナンバーチェック・Nシステムのリレー解析、この辺りをやっていると思う。あとは交際関係、あるいは物売りなど生活状況を把握した上で浮かんできた人物。あるいはその事前に変な不審車両があったよとか、押し売りみたいなのが来たよとか、そういう細かい情報を積み上げて、一つ一つを繋いでいくと。もし金品目的の犯行であれば、他の場所で同様の手口で犯行をやって検挙されて、余罪で(逮捕)という場合もあると思います」 地元住民の不安が続く中、現場周辺では7月23日、警察官が巡回し情報提供などを呼びかけました。 ■地元住民 「早く犯人が捕まれば以前の生活が出来るけど、(今は)普通に生活しづらい」 田園風景が広がる静かな町で起きた悲惨な事件。一日も早い解決が待たれます。 (2025年7月24日放送)

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