警察官をかたる人物からの電話で「あなたは特殊詐欺事件に関わっている、警察は監視している」などと言われて不安になり、20代の男性が220万円をだまし取られていたことが28日までにわかりました。 富山中央警察署によりますと、6月13日、富山市に住む20代の男性の携帯電話に「十」から始まる番号で、信用情報機関を名乗る人物から「あなたのカードで高額の支払いがある。この件は北海道警察が管轄している」との電話がありました。 ■「調べたり他人に言うと漏えい罪になる」 その後、「+」から始まる番号で北海道警察の狭山を名乗る男から連絡があり「特殊詐欺事件で使われた口座の中にあなたの口座があった。警察はあなたのことを監視している」「この件を調べたり、他人に言うと漏えい罪になる」などと言われました。 さらに「信用してもらうためにLINEでテレビ電話をしましょう」と言われ、通信アプリでのやり取りに移行。ビデオ通話で警察手帳や逮捕状のようなものを見せられた男性は、「あなたの口座の中に悪いお金がないか捜査する。口座にあるお金を一度全て振り込んでほしい」「国外逃亡しないようお金を振り込め」などと言われました。 ■“職場の上司” に相談して被害が発覚… 不安になった男性は、指示通りインターネットバンキングを使って指定口座に複数回にわたり、合計220万円を振り込んでしまいました。その後、犯罪に巻き込まれたと思い職場の上司に相談したことで、詐欺被害が発覚したとのことです。 警察では「警察官や検察官などを名乗る電話があったら、相手の名前や所属部署を確認し、一度電話を切って家族や警察に相談してほしい」と注意を呼びかけています。また「+」から始まる国際電話番号を使った特殊詐欺も急増しているとして、このような電話には出ない、かけ直さないよう呼びかけています。