【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の「非常戒厳」宣言により精神的な被害を受けたとして、市民104人が尹氏を相手取り損害賠償を求めた訴訟で尹氏に賠償を命じる判決が言い渡されたことを巡り、尹氏側がソウル中央地裁に強制執行の停止を申し立てたことが30日、分かった。同氏側は判決を不服として控訴しているが、判決確定前の仮執行を防ぐための措置とみられる。 ソウル中央地裁は25日、尹氏に1人当たり10万ウォン(約1万円)の賠償を命じる判決を言い渡した。 地裁は仮執行も可能とした。仮執行は判決の確定前でも強制的に執行できるようにする措置。判決確定後の強制執行が原則だが、迅速な権利実現のため仮執行を認める場合もある。被告は通常、仮執行の効力を防ぐため、強制執行停止を申し立てる対抗措置を取る。 地裁が尹氏側の強制執行停止申し立てを認める場合、地裁が決める期限までは仮執行ができず、認めない場合は仮執行が可能な状態が維持される。