韓国で旧統一教会の元幹部を逮捕 前大統領妻を巡る事件で 現地報道

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る不正疑惑を捜査する特別検察は30日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元幹部を請託禁止法違反などの容疑で逮捕した。聯合ニュースが伝えた。元幹部は、金氏と親しい占師を通じて金氏側にネックレスなどを贈る見返りに、教団の関連事業などで便宜を図ってもらおうとした疑いが持たれている。 逮捕されたのは、かつて旧統一教会の「世界本部長」を務めたユン・ヨンホ容疑者。大手紙「朝鮮日報」などは、ユン容疑者が教団で当時、韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁に次ぐ「ナンバー2」だったと報じた。既に教団から追放されたとみられている。 ユン容疑者は2022年4~8月ごろ、占師を通じて金氏側に6000万ウォン(約640万円)相当のダイヤモンドのネックレスや1000万ウォン相当のブランドバッグ2個を渡した疑いがある。 特別検察は、ユン容疑者が教団のカンボジアでの事業で政府の支援を受けるため、22年3月の大統領選で当選した尹氏に影響力がある金氏に働きかけたとみている。大手テレビ局の買収への協力や尹氏の大統領就任式への招待などを求めた疑いもある。 聯合によると、ユン容疑者は逮捕前の任意の調べに対し容疑を認め、「韓総裁の決裁を受けた」と主張したという。教団側は、ユン容疑者の個人的な行動だとして関与を否定している。 特別検察は7月18日にソウル郊外の教団本部などを家宅捜索した。韓総裁は検察から出国禁止措置を受けている。 一方、特別検察は金氏について、株価操作疑惑や選挙への介入疑惑など十数件を捜査。8月6日に出頭するよう金氏に求めている。【ソウル福岡静哉】 ◇ 「韓国で旧統一教会の元幹部逮捕」の記事を、誤って30日午前8時20分ごろから数分間配信しました。編集上のミスです。おわびいたします。

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