警察かたる詐欺の金で車購入し輸出か 組処法違反容疑などで2人逮捕

警察官をかたってだまし取った現金を別の口座に移動させたとして、警視庁は30日までに、ベトナム国籍の20代の男2人をそれぞれ組織犯罪処罰法違反(帰属仮装)と電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。 捜査関係者によると、2人の逮捕容疑は4月上旬、だまし取った現金計約523万円をネットバンキングなどを使い、別の口座に移転させて犯罪収益でないように仮装したなどというもの。この金は、埼玉県内の40代男性が4月上旬、警察官を名乗る男から「あなたは詐欺グループに加担している疑いがある」と電話でだまされ、調査名目で振り込んだ現金1430万円の一部という。 ■詐取金で車を購入か 車はロシアやパキスタンへ 警視庁が捜査したところ、金は外国人名義などの複数の口座を転々とした後、うち約800万円が車20台以上の購入費などとして中古車販売会社など8社に振り込まれていた。車は、ロシア・ウラジオストクやパキスタン・カラチに出荷されており、現地の法人などが受け取っていたという。 男性が振り込んでから8社に入金されるまでは、多くが約1時間以内だったという。同庁は、グループが捜査から逃れるために詐取金を素早く移転させ、その金で購入した車を海外に売り、マネーロンダリング(資金洗浄)して利益を得ていたとみている。

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