8月4日から全国の警察が一斉で「警察官をかたる詐欺」の注意を呼びかけています。「あなたの口座が犯罪に使われている」などと警察官を装って電話をかけて金をだまし取る手口で、長野県内でも被害が増えています。県警は「警察が電話で取り調べをすることはない」としています。 「本物の警察官は絶対にビデオ通話をしません」。 長野県警の公式Xに投稿された動画。警察官の制服を着た俳優の船越英一郎さんや的場浩司さんが注意を呼びかけているのは「警察官をかたる詐欺」です。 県警 総合犯罪防止対策室・丸山勝広室長: 「全国的にも増加傾向で長野県にも予兆の電話が2024年に比べておよそ10倍かかってきている。ビデオ通話をすることで姿をさらし、姿を出すのなら本当の警察官だと思いこます」 目立っているのが「ビデオ通話」を使った手口です。警察官を名乗り、「あなたの口座が悪用されている」などと捜査名目の電話をかけ、その後、信用させるためビデオ通話に誘導してくると言います。 こちらは、実際の犯行の様子を捉えた画像。ビデオ通話の画面に出てきたのは、警察官の制服を着て、警察手帳をかざす男です。被害者の名前や住所が書かれた逮捕状や差押許可状を示しながら、「口座の金の紙幣番号を確認する」などと言って現金を送るよう要求してきたと言います。 同様の手口の詐欺は、全国で急増していて県内でも2024年11月ごろから増えています。2024年1年間の被害は33件でしたが、2025年は6月末までで51件。被害額は3億6010万円に上っています。 捜査名目の電話がかかってきたら、どう対応すればいいのでしょうか。 特殊詐欺抑止対策室丸山勝広室長: 「警察官がビデオ通話をしたり、電話で取り調べること、逮捕状を見せることはしませんので、一度疑って電話を切って、地元の警察署に電話をかけて確認してほしい」 また、警察官をかたる詐欺では、実在する警察本部や警察署の電話番号が使われた事例や自動音声が使われた事例、わいせつな行為を要求して脅迫する事例なども確認されていて、注意を呼びかけています。