家宅捜索中に捜査対象者の男性を殴るなどしたとして、大阪府警捜査4課の警察官2人が特別公務員暴行陵虐容疑で逮捕された事件で、別の男性2人も暴行を受けたと担当の弁護士に申告し、3人がそれぞれ「捜査員4~5人に殴られた」などと訴えていることが、府警関係者らへの取材でわかった。 3人はいずれも20代の男性で、顔や腹などに複数のあざが確認されているという。現場に設置された防犯カメラに当時の状況が記録されており、府警が確認を進めている。 府警は取材に対し、「他の捜査員の関与の有無も含めて捜査中」としている。 府警監察室によると、問題となった家宅捜索は7月15日夜、国内最大規模のスカウトグループ「ナチュラル」のメンバーらが性風俗店に女性を違法に紹介して働かせたとする職業安定法違反の容疑で行われた。 捜査4課は暴力団や匿名・流動型犯罪グループといった反社会的勢力の犯罪捜査などを担当し、捜索には同課を中心に、20~30人の捜査員が参加した。 捜索先は、府警がグループの大阪での活動拠点の一つとみなしていた大阪市西区のビル内のレンタルオフィスで、暴行を受けたと訴えている男性3人が居合わせ、捜査員らはグループのメンバーとみなして接触したという。