「年利は最大24%」などとうたい、国に無登録で社債の購入を勧誘しカネを不正に集めたとして、金融関連会社の実質的経営者ら男女9人が逮捕されたことがわかりました。2400人ほどから170億円以上を集めたとみられています。 金融商品取引法違反の疑いで逮捕されたのは、フィリピン共和国の金融関連会社「S DIVISION HOLDINGS」の実質的経営者・須見一容疑者(45)ら男女9人です。 須見容疑者らは、フィリピンでのファイナンス事業などに関して複数の代理店を通じ、国に無登録で、岐阜県に住む30代の男性ら男女9人に、出資金として1億3100万円の外国社債を購入するよう勧誘した疑いが持たれています。 捜査関係者によりますと、出資者に対し「出資すれば年利6%~24%が得られる」などとうたい、1口10万円から1000万円で社債の購入を募っていて、2021年5月からのおよそ2年間で2400人ほどから171億円以上を不正に集めていたとみられています。 出資した兵庫県の男性 「リターンが年利20%ありますよって。ちょっと怪しいかなとは思ってたんですけど、いつも、もう十何年来、出入りしている保険屋さんが言うことで…」 男性は2020年から1000万円以上を出資。その後、数回の配当があったといいますが、2023年5月を最後に配当が止まってしまったと話します。 出資した兵庫県の男性 「何とかね、早く返してほしい。正直、腹は立ちますけど、相手はたぶん初めから騙す気でやってることなんで…」 警視庁はフィリピンでの事業には実態がなかった可能性もあるとみて、詐欺での立件も視野に捜査を進めています。