広島の原爆投下から80年─日本人少女とオーストラリア兵「知られざる愛の物語」

広島に原爆が落とされ日本が降伏した後、図らずも1人の日本人少女とオーストラリア人兵士が恋に落ちた。当時、日本人が「白人」に恋をするなんてもってのほか、その逆も然りだったにもかかわらず、2人は密かに愛を育んだ。英「ガーディアン」紙が、いままで大きな声で語られることのなかった「戦争花嫁」の秘話にスポットライトを当てた。 呉市は、広島市からさほど離れていない瀬戸内海の北西岸に面した港湾都市だ。同市の長浜公園に、海を向いたベンチがある。ベンチのはるか先はオーストラリアだ。 ベンチは「恋虹ベンチ」と名付けられ、史上初めて実戦使用された原子爆弾の惨禍を生き延びた日本人少女と、オーストラリア人男性とのあいだに生まれた恋を記念するため、地域住民の手で設置された。やがて2人の思いがけないロマンスは、夫の故国オーストラリアの歴史を変えるきっかけとなった。

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