「正直引っかかるわけがないと思っていた。」警察官などをかたる男らに500万円をだまし取られた40代男性がなぜ被害にあったのか、当時の心境を明かしました。 ■被害にあった40代男性: 「なんでこんなことに引っかかってしまったんだろう。自分を責める気持ち、引っかかってしまった自分を責める気持ちの方が大きかったです。」 悔しさをにじませる札幌市南区に住む会社経営者の40代の男性。男性のもとに電話があったのは今月6日。中央警察署の警察官を名乗る男からでした。 ■警察官を名乗る男(実際の音声): 「銀行口座をお調べしたところ、犯罪行為に利用されていたんです。」 男は、特殊詐欺グループが被害者の男性名義のキャッシュカードを持っていて、カードを売った容疑者として男性を捜査していると一方的に伝えます。 ■警察官を名乗る男(実際の音声): 「お金をだまし取られた被害者の方が(被害男性の)名義の銀行口座にお金を振り込んでしまったという被害届けが出ている。」 その後警視庁の「桜木」を名乗る男に電話が変わり、取り調べのためとして、LINEに切り替えてのビデオ通話を要求。「桜木」を名乗る男は、まくしたてるような口調で「あなたが逮捕されるかもしれない。」と話したといいます。その後、電話は検察庁を名乗る男に繋がりました。 ■検察庁を名乗る男: 「金融庁に、あなたのキャッシュカードが犯罪に使用されたかどうかを確認するための費用がかかる。」 男性は電話を繋いだまま、指示された口座に500万円を振り込んでしまいました。 ■被害にあった男性: 「検察官から助かる方法を提案された時は『そうなんだな、これをやれば大丈夫なんだ』という風に思ってしまったかもしれません。」 お金を振り込んだ後になって男性は不審に思い、警察に相談し、詐欺に気付いたということです。警察はSNSやビデオ通話で取り調べをすることは一切ないと注意を呼びかけています。 ■南警察署刑事二課・川村学課長: 「そういう電話がかかってきたら一旦冷静になっていただいて、すぐに警察に相談、もしくは周りの人に相談して被害にあわないようにしてほしい。」