国税電子申告・納税システム(e-Tax(イータックス))を利用した広域詐欺事件で、男女2人が逮捕されました。また、高知県警は押収したパソコンやスマートフォンなどの証拠品を初めて公開しました。 逮捕されたのは住居不定の無職の男(42)と山口県宇部市に住む派遣社員の女(29)です。 高知県警の調べによりますと、2人は2024年9月から10月までの間、山口県の税務署に対し、国税電子申告・納税システム(e-Tax(イータックス))を利用して虚偽の内容を記載した所得税などの申告書を提出し、還付金およそ98万円をだまし取った疑いが持たれています。 2人は共謀で、女が確定申告の名義人となり還付金は女名義の口座に振り込まれたということです。 高知県警は2人の認否について今後の捜査に支障をきたすとして明らかにしていません。 国税電子申告・納税システム(e-Tax(イータックス))を利用した一連の詐欺事件ではこれまでに13人が逮捕されていて、被害は8都道府県に及んでいます。 高知県警がこの事件の捜査で押収した証拠品はおよそ1000点にのぼるということで、21日、初めて報道陣にパソコンやスマートフォンなど一部の証拠品が公開されました。 パソコンは犯罪グループの上位者が共犯者の情報を管理していたとみられていて、およそ10台押収したということです。スマートフォンは容疑者間の連絡に使われていたとみられるということです。 警察は引き続き事件の全容解明に向け捜査しています。