【AFP=時事】スウェーデンのグレタ・トゥンベリさんら100人以上の環境活動家が21日、ノルウェーの首都オスロの目抜き通りと旗艦銀行を封鎖し、ノルウェーの石油産業の廃止を要求した。主催した気候変動危機を訴える環境団体「絶滅への反逆」と警察が明らかにした。 トゥンベリさんらはこれに先立ち、ノルウェー最大の石油精製所を36時間閉鎖する抗議デモを行っていた。 オスロ警察の活動責任者、アンダース・アース氏は午後0時15分(日本時間同7時15分)、「カール・ヨハン通りにあるDNBの旗艦銀行の前には100人以上の活動家がいる」とAFPに語り、警察が現場の状況を監視していると付け加えた。 「活動家のうち16人が銀行に入ったが、退去を求められた」とアース氏は述べた。 逮捕者は出ていない。 抗議活動に参加した環境活動家グループ「リクレーム・ザ・フューチャー(未来を取り戻そう)」は声明で、DNBは「拡大する化石燃料産業にスカンジナビア諸国で最も多くの資金を投資している銀行」だと主張した。 銀行内に入ったデモ参加者は、ノルウェーの石油・ガス産業の段階的廃止を求める横断幕を掲げ、シュプレヒコールを上げたという。 スウェーデン出身の活動家、ルーファス・ルネさん(23)は声明で、「私たちは化石燃料産業が日々、あらゆる命に対して犯している暴力に光を当てるために、欧州全土からここに集結した」「私たちはまず、ノルウェー最大級の化石燃料インフラを封鎖した。今度は、彼らの危険な事業を支えている金融機関に焦点を当てている」と述べた。 西欧最大の産油・産ガス国であるノルウェーは、その膨大(ぼうだい)な化石燃料生産量を常に批判されている。 ノルウェー政府は、同国の化石燃料産業が雇用を創出し、ノウハウを育成していると主張し、欧州への安定したエネルギー供給を確保することの重要性を強調している。【翻訳編集】 AFPBB News