2025年夏アニメは放送作品数が約80本もあるうえ、『その着せ替え人形は恋をする』や『ダンダダン』といった人気作の続編を筆頭に注目作品が目白押しです。その一方で、ビッグタイトルの陰に隠れながらも、一定の視聴者から高く評価されている作品も多々あります。 ●『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』 アニメ『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』(原作:みかみてれん/イラスト:竹嶋えく)は、互いに親友になりたい「甘織れな子(CV:中村カンナ)」と恋人になりたい「王塚真唯(CV:大西沙織)」が、どちらの関係がふさわしいか勝負する、ガールズラブコメディーです。 本作は特に、作画のクオリティーが高いと視聴者から注目されています。特に、第4話終盤でれな子と真唯が水中でキスをするシーンは、美しい水中の描写や上から差す光で幻想的なシーンに仕上がっていました。 ストーリーもテンポよく進み、重苦しい展開が少ないため、気負わずに気楽に視聴できます。第5話以降は、れな子とほかの登場人物との関係も動き出しており、人間関係の変化も見どころです。 『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』は、毎週月曜日深夜1時からTOKYO MX、サンテレビ、BS11にて放送されています。 ●『カラオケ行こ!』 アニメ『カラオケ行こ!』は、2024年に実写映画化もされた和山やま先生の全1巻のマンガが原作です。変声期に悩む合唱部部長の中学生「岡聡実(CV:堀江瞬)」が、組のカラオケ大会で「歌ヘタ王」になって刺青を彫られるのを回避したいヤクザ「成田狂児(CV:小野大輔)」に頼まれ、カラオケで歌唱指導を行うことになります。 本作は、和山先生の絵柄やシュールな独特の空気感が忠実に再現されていると、原作ファンから評判です。さらに作中で披露される歌唱シーンも話題を集めており、特に4話で聡実がXJAPANの「紅」を歌うシーンでは、堀江さんの演技力によって変声期特有の掠れや、歌い終えた後の声の枯れ具合までしっかり表現されていました。 『カラオケ行こ!』は原作の内容を描いた第1話から第4話までがすでに放送済みで、第5話ではアニメオリジナルエピソードで、カラオケ大会の日のその後が描かれる予定です。この第5話は、和山先生の別作品を原作としたアニメ『夢中さ、きみに。』(全5話)放送後の、9月25日に放送されます。 ●『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』 亀山陽平さんが監督、脚本など実制作のほとんどを担当している『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』は、亀山さんが卒業制作として公開した短編3Dアニメ『ミルキー☆ハイウェイ』の続編です。 銀河道路交通法違反で逮捕された強化人間の「チハル(CV:寺澤百花)」と、サイボーグの「マキナ(CV:永瀬アンナ)」は、同時期に逮捕されたほかのコンビたちと、奉仕活動として惑星間走行列車の清掃をします。しかし、突如列車が暴走して大事件に巻き込まれてしまうのです。 本作は約3分間の短編アニメでありながら、各話にオチが用意されており、1話ごとに十分な満足感を味わえると評判を呼んでいます。リアルなゆるい話し方や、テンポのいい会話がクセになるほか、遊び心にあふれた音ハメ演出も盛り込まれており、観ていて飽きさせません。 『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』は、毎週木曜日21時54分からTOKYO MXにて放送され、公式YouTubeでも同時配信されています。