(CNN) 米国土安全保障省は26日、テキサス州ダラスにある移民税関捜査局(ICE)の施設前で、バックパックの中に爆弾が入っていると警備員に告げた男が逮捕されたと発表した。 発表によると、逮捕されたのは米国籍を持つブラットン・ディーン・ウィルキンソン容疑者(35)。現地時間の25日午後6時37分、ICEダラス支部の入り口前に徒歩で現れ、手首に装着した起爆装置と称する装置を警備員に見せたとされる。 同施設には屋内退避命令が出され、警察の爆弾処理班が出動。約30分後に現場の警戒態勢は解除された。 ウィルキンソン容疑者はテロ脅迫や虚偽通報の疑いで逮捕された。 トランプ政権が移民の取り締まりを強化する中で、ICEの施設や職員を狙った襲撃事件は増加している。テキサス州フォートワースとマッカレンの施設が相次いで襲撃されたことなどを受け、各地で警備が強化されていた。 国土安全保障省によれば、ニューヨークのICE事務所には白い粉末が送りつけられ、サンフランシスコで行われた移民取り締まりの際には男が暴行や器物損壊の容疑で逮捕されている。 同省はこうした事件について、「ICEによる法の執行をナチスのゲシュタポや誘拐犯、秘密警察になぞらえる活動家や政治家、メディアの中傷や言論」に責任があると主張。「こうした恥ずべき言論が法の執行に対する憎しみをあおり、結果として執行官に対する襲撃が1000%増加した。サンクチュアリ(聖域)政策支持の政治家や活動家やメディアは冷静になる必要がある」と強調している。