フィリピンに本社を置く「エスディビジョンホールディングス」(SDH)の社債購入を無登録で募ったとして9人が逮捕された事件で、警視庁生活経済課は27日、詐欺容疑で、SDH社の実質的経営者須見一容疑者(45)、元社長池田葵容疑者(38)ら3人を再逮捕した。 同課は認否を明らかにしていない。 須見容疑者らは国内の代理店を通じてSDH社債などを販売。2016~24年に約460億円を集めたとみられる。 逮捕容疑は22年11月~23年2月、「SDH社はフィリピンでのコールセンター事業で多額の利益を上げている」などと偽って社債を販売し、岐阜県の男性ら4人から7300万円をだまし取った疑い。 須見容疑者らは、SDH社が不動産やマスコミ、コールセンターなどの事業を展開していると出資者に説明。「金融事業で2020年度の営業利益が約43億円あった」などと虚偽の報告もしていた。 ただ、いずれの事業もほぼ毎年赤字で、コールセンター事業は実態すらなかった。出資者を現地に案内する際には事務所を借り、エキストラを雇って存在しないコールセンター事業を再現していた。