【田久保市長】4件目となる新たな刑事告発…議会から不信任決議突きつけられ“決断”迫られる中で(静岡・伊東市)

市議会から不信任決議を突き付けられた静岡・伊東市の田久保市長は、あさって9月11日までに辞職か議会の解散かの選択を迫られています。こうした中、9日、新たに市議会の議長らが市長を刑事告発しました。 9月9日、午前10時前に登庁した田久保真紀市長。 (記者) 「きょうを含めてあと3日、辞職か解散か決断しましたか?」 (伊東市 田久保 真紀 市長) 「…」 いつも通り、記者の質問には答えず市長室へ入りました。 一方で、自身のSNSでは情報を更新。台風15号の災害対応にあたったことをアピールしていました。 (記者) 「午後2時前の伊東市役所です。この時間になり雨が強くなってきました、辺りは暗くなり雷も鳴っています」 台風15号により、伊東市でも激しい雨と突風に見舞われました。 人的な被害はなかったものの、衣料品店の屋根が飛ばされるなどの被害があり、災害救助法が適用されました。 台風が通過した翌日、田久保市長は被災現場を訪れ、状況を確認しました。 (伊東市 田久保 真紀 市長) 「局地的にすごく雨が降ったことと突風が吹きましたので、屋根等が巻き上がって被害が出ております。その視察に本日は参りました。予想よりも被害が大きくて驚いております」 市政が不安定な中、自然災害が襲ったことについて記者から問われると…。 (伊東市 田久保 真紀 市長) 「市民のみなさまには大変ご心配をおかけしてる面もあるんですが、災害対策に関しては担当課とともにしっかりと取り組んでまいりますので、とにかく、まず何かございましたら市の方にお電話をいただくこと、それからご相談をいただきたい、そのように思っております」 そして、9日、田久保市長を巡り、新たな動きが…。 (記者) 「今、議長と副議長が到着しました。これから警察に告発状を提出する見込みです」 伊東市議会の中島議長と青木副議長が伊東警察署を訪れ、6月に市長が“卒業証書”とされる文書を議長や副議長に“チラ見せ”したことについて「偽造私文書等行使の罪」にあたると刑事告発しました。 (伊東市議会 中島 弘道 議長) 「卒業証書と言われるもの、それはもうもう、今、私たちは偽物だったということで百条委員会で結果出しております。それが偽造だから、偽造の文書を使って私たちに行使したということですね」 また、市長の決断の期限があさって11日に迫っていることについては…。 (伊東市議会 青木 敬博 副議長) 「大義なき解散になる、みんな、ほぼ選挙になるという態勢で動いてる。ただ、以前もお話ししましたけど、3月予算のことを考えたら、ご自分が退陣されるのが一番いいとは思っています」 田久保市長への刑事告発はこれで4件目となります。 9月1日の市議会では…。 (伊東市議会 中島 弘道 議長) 「田久保真紀氏が正当な理由なく出頭を拒否し、記録提出を拒否し、証言を拒否し、及び虚偽の陳述をしたものと認め。告発することに賛成の諸君の挙手を求めます。挙手全員であります」 田久保市長を地方自治法違反で刑事告発することが全会一致で可決され、その日のうちに伊東警察署へ告発状を提出、即日、受理されました。 告発内容は、市議会の百条委員会への「出頭拒否」。“卒業証書”とされる文書の「提出拒否」。「証言拒否」。“卒業証書”を議長らにチラ見せではなく19.2秒見せたという発言についての「虚偽の証言」。これら4点についてです。 刑事告発されたことを理由に田久保市長は説明を拒み続けています。 (伊東市 田久保 真紀 市長) 「刑事告発されたということになると不用意に私の方から発言はできない状況になりましたので、まず内容の確認をさせて頂きたいと思う。気持ちとしては重く受け止めている。ただ逮捕されたくないからそういったことではない」 この他にも…。 7月には伊東市の建設会社社長が田久保市長を刑事告発しています。 市長選挙に出馬した際、当選することを目的に報道機関などに「東洋大学卒業」と虚偽の経歴を公にしたことが「公職選挙法違反」にあたると指摘しています。告発状は3週間後(7月28日)、警察に受理されました。 (告発した 建設会社 社長) 「7月2日の除籍という会見を見て、(会見の)いろいろなやり取りを見た中で、やはりこのままでは市長としてはやっていけないだろうということで、今後の伊東市が良くなるためという意味で言うと、やはり伊東市長の職を辞して、新しい市長1日でも早く選択した方がいいなという思いで出させていただきました」 また、7月末には千葉県に住む30代の公務員の男性が、田久保市長を刑事告発。市の広報誌にうその情報を記載させて配布した「虚偽公文書作成およびそれを行使した疑い」さらに偽造された卒業証書を市の幹部に提示した「有印偽造私文書の行使」の疑いがあると告発しました。 (千葉県 自治体職員の男性) 「私自身、市町村の職員でありますので、今、働かれている伊東市の市役所のみなさんの気持ちというのが少しはわかるかなと思っていて、この状況を一行でも早く打開するためには、市長自身にお辞めいただくしかないと思っているので。強制捜査などによって市長のいすから落としてあげないといけないと、なじみのない市町村ではあるが、告発しようと考えた」 この告発状についても1日に警察が受理しています。 「地方自治法」「公職選挙法」「有印偽造私文書の行使」などさまざまな法令違反が告発されている田久保市長。警察の捜査はどう進むのか。また、市長の進退にどう影響するのでしょうか。

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