夜間防犯パトロール続け25年 記念講演会で地区の住民たちが防犯意識向上/京都府福知山市

京都府福知山市旭が丘の住民たちが取り組む夜間防犯パトロールが、今年で25年目となる。節目を記念して6日夜、自治会(安田肇会長)と子ども会(高村伸一会長)が、地元の教育集会所で福知山署員を講師に招いた防犯講演会を開いた。子どもからお年寄りまで約30人が参加し、防犯への意識を高めた。 旭が丘ではかつて、路上にごみが散乱したり、シンナー入りとみられる袋が見つかったりする事案があり、住民の安全が懸念されていた。これを受け、2001年に地区内の有志約20人が「犯罪のない明るいまちにしよう」と立ち上がり、防犯パトロールを始めた。 現在は毎月第1土曜の午後8時から実施し、子どもから大人まで平均20人が参加。地区ぐるみの取り組みとして定着している。 記念講演として開いた防犯講演会では、福知山署生活安全課の崎山春美係長を講師に迎え、子ども防犯教室と特殊詐欺の啓発を行った。 子ども向けには「いかのおすし」を合言葉に、「(知らない人について)行かない」「(知らない車に)乗らない」「大声を出す」「すぐ逃げる」「知らせる」と、不審者に遭遇した際の注意事項を確認。また、市内でも相次いでいる盗撮被害についても触れ、「何か変だなと思ったら信頼できる大人に相談して」と呼びかけた。 特殊詐欺の啓発では、府内の被害額が昨年過去最高の約11億4700万円に達し、今年は7月末時点ですでにこれを超えたと説明。実際の詐欺電話の音声も流し、注意を促した。崎山係長は「警察官が電話で『逮捕する』と言ったり、捜査でLINEなどのSNSビデオ電話を使うことはないと覚えておいてほしい」と強調した。 講演後は3班に分かれて約30分間の防犯パトロールを実施。ごみを拾いながらそれぞれのコースを回り、地域の安全を確かめた。 安田自治会長(62)は「地道な活動のかいもあって25年の間に治安や環境は大きく改善し、住民のみなさんで取り組んできた意味があったと思います。今後も続けていきたい」と話していた。

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