青森県おいらせ町緑ケ丘9丁目の住宅で無職の男(49)が同居する父親(79)を殺害したとして殺人容疑で逮捕された事件で、県警は30日、父親の背中に数十カ所の刺し傷、切り傷があったことを明らかにした。死因は背中を刺されたことによる失血と外傷性気胸だった。 県警捜査1課によると、ほかにも脇腹に複数の刺し傷が確認されており、手指には抵抗した際にできる防御創があった。背中の刺し傷が肺に届くほどの深さだったことや、傷の多さなどから、県警は男が強い殺意を持っていたと判断。短時間で背後から執拗(しつよう)に刺したとみている。 同日は午前9時ごろから現場検証を実施。遺体が見つかった1階居間以外に血痕がないことなどから、犯行も居間で行われたとみられる。現場からは血の付いた包丁が1本押収されている。 県警捜査1課と三沢署は同日、男を青森地検八戸支部に送検した。男は取り調べに素直に応じているという。 逮捕、送検容疑は28日午後6時50分ごろ、家族と同居する自宅で、父親の右脇腹などを刃物のようなもので刺し、殺害した疑い。男は犯行後、「父親を刺した」と自ら110番通報しており、容疑を認めている。