「2人とは交際していると思っていました。付き合うのに年齢は関係ないので、小学生と付き合うことを悪いとは思っていません」 2人の少女に性的暴行を加えた20歳の男は、警察の取り調べで、このように供述したという。 「警視庁新宿署は6月5日、オンラインゲームで知り合ったAさん(事件当時15歳)とBさん(同11歳)に、今年3月、カラオケボックスで性的暴行を加えたとして、警備会社アルバイト・石関凛(いしぜきりん)被告(20)を不同意性交等の疑いで逮捕しました。 石関被告と2人の被害者は通話やチャット機能のあるオンラインゲーム『WePlay(ウィプレー)』で知り合い、SNSで連絡を取り合っていました。石関被告は容疑を認めているということです。 その後、検察は石関被告を不同意性交等と東京都青少年健全育成条例違反で起訴しました」(全国紙社会部記者) 9月12日、東京地裁で石関被告の初公判が開かれた。検察官が読み上げた起訴状や冒頭陳述などから明らかにされたのは、石関被告のおぞましい犯行の詳細だった。 「’25年3月下旬、被告人はAさん、Bさんと3人で会うことを約束して、朝9時ごろに新宿区内のカラオケ店内の部屋で合流しました。その後、被告人はAさんとBさんに手錠をかけるなどし、口腔性交や性交に及んでいます。 被告人ら3名は午前中にカラオケボックスから退出し、午後1時ごろ、新宿区内のホテルの1室に入りました。被告人はそこでも2人と性交に及んだのです。被告人は2人に性的暴行を加えている様子を、スマホで動画撮影していました。被害に遭った翌日、Aさんが警察に被害申告をしたことから事件が発覚しました」 さらに事件後、石関被告はAさんやBさんに、「(犯行時に撮影した)動画をさらされたくなかったら、お金を払え」などと脅していた。 ◆過去にもネットでさまざまなトラブルを起こしていた 犯行時に撮影された動画について、Aさんは警察での取り調べで、このように述べたという。 「被告人から『(WePlayの)ゲーム上の通貨を払わないなら、(犯行時の)動画を他のゲームユーザーに売って、お金を稼いでもいい』と言われていました」 またBさんも、金銭を要求されてはいないものの、Aさん同様に犯行時の動画で脅されていたと警察や検察の取り調べのなかで述べている。 「犯行時の映像を、ゲーム上に投稿したり、個人のチャットに送信すると言われました。被告人には、昨年、自分の住所をインターネットにさらされたこともあります」 公判では、被害者2人の親族の供述調書が読み上げられた。そこには「被告人には厳重な処罰を強く望みます」と、強い処罰感情が記されていた。 また、検察官が読み上げた警察の取り調べでの供述調書で被告人の父親は、いつかこのような事態が起きるのではないかと心配していたと明かしていた。 「犯行前から、被告人には『未成年と性行為をしてはいけない』と、強く言い聞かせていました。被告人が過去にインターネットでさまざまなトラブルを起こしたため、一度は携帯電話を取り上げたのですが、友人との連絡が取れないとのことで、再度買い与えてしまいました」 父親の不安は的中し、未成年への性的暴行で逮捕された石関被告。公訴事実については、「(間違っているところは)ないです」と認めている。 2人の少女を傷つけ、家族の心配をも裏切ったことに対し、今後、石関被告は法廷で何を話すのだろうか。 石関被告には今後、さらに追起訴が予定されているという。 取材・文:中平良