【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る不正疑惑を捜査する特別検察官チームが、尹氏の側近で最大野党「国民の力」の重鎮、権性東(クォン・ソンドン)国会議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子(ハン・ハクジャ)総裁を逮捕したことの適切性を判断する適否審査が1日、ソウル中央地裁で開かれた。地裁は、釈放を求める権氏と韓氏の請求を棄却した。 適否審査は逮捕の適法性や身柄拘束の必要性を審査し、判断する手続き。権氏と韓氏は先月30日に審査を請求していた。請求が棄却されたため両氏の勾留は維持される。 権氏は尹政権と旧統一教会の癒着疑惑の発端とされる事件の中心人物。2022年1月、当時の旧統一教会幹部(逮捕・起訴済み)から、大統領選に立候補した尹前大統領に組織票を入れる見返りとして教団の支援などを要請され、違法な政治資金1億ウォン(約1050万円)を受け取った疑い(政治資金法違反)などで先月16日に逮捕された。 韓氏はこの元幹部と共謀し、権氏に1億ウォンを渡し、教団への支援を求めた疑い(政治資金法違反)や22年4~7月に呪術師のチョン・ソンベ氏を通じて金建希氏に高級ブランドバッグなどを贈り、教団の事業で便宜を図るよう要請した疑い(請託禁止法違反)、金氏への贈り物を教団の資金で購入した疑い(業務上横領)、同年10月に自身の海外賭博疑惑に関する警察の捜査に備え元幹部に証拠隠滅を指示した疑い(証拠隠滅教唆)で先月23日に逮捕された。