映画「爆弾」のジャパンプレミアが10月2日、東京・恵比寿ガーデンプレイスで行われ、主演の山田裕貴、共演する伊藤沙莉、染谷将太、坂東龍汰、寛一郎、渡部篤郎、佐藤二朗、メガホンをとった永井聡監督(「キャラクター」「帝一の國」)が出席した。 「このミステリーがすごい!2023年版」で1位を獲得した呉勝浩の同名ベストセラー小説を実写映画化。東京のどこかに“爆発予定の爆弾”が仕掛けられたという前代未聞の事態のなか、取調室での攻防と都内各地での爆弾捜索の行方を同時進行で描き出す。 幸運なファン400人に加えて、会場周辺にも多くの観衆が駆け付けたこの日、レッドカーペットに登場した山田は「こんなにたくさんの皆さんに集まっていただき、うれしいです」と喜びの声。ファンサービスの時間には、ひとりでも多くのサインや写真撮影に応えようと、真摯な対応。あまりの熱狂ぶりに対しては「押さないで~」と安全を呼びかけていた。 完成したばかりの作品については、「率直にものすごく面白いものができた。自信をもってお届けできる」と誇らしげ。「何かを問いかけて、いろんな感情になれる作品なので、皆さんの“声”が必要です。『爆弾、見ないとやばいよ』っていう風になれば」とファンの口コミに期待を寄せていた。 伊藤も「自分も出ている映画ですが、普通にお客さんとしてめっちゃ面白い。それがシンプルな感想で、そう言えるのは幸福なこと。胸を張って『見てね』と言いたくなる」と熱っぽくアピール。「本当に面白くて、めちゃくちゃいい映画。もしも、自分が出ていないと嫉妬するなと思えるほど、素敵な作品」(染谷)、「信じてくれ! それくらい自信がある。あとは皆さんにお任せする!」(佐藤)と共演陣は絶対の自信を示した。 会場を隣接するザ・ガーデンホールに移し、行われた舞台挨拶では、渡部が「付き合いが、長いんですよ」と、佐藤との関係性に触れて、涙する場面も。佐藤が「何ですの? やめてくださいよ」と慌てた様子だったが、渡部の思いを察したのか「これまで、スターの渡部さんを、僕が支えることが多かった」と説明した。 そして「渡部さんが『お前を逆に支える側に立ててうれしい』と電話してくださって。それを思い出したんだと思う」とフォローすると、渡部は「大切な作品に僕も出させてもらって、感慨深いものがありました。すみません」と涙の理由を明かしていた。 「爆弾」は、10月31日から全国公開。ジャパンプレミアに出席したキャスト陣、演じた役どころは以下の通り。 ●山田裕貴/類家 警視庁捜査一課・強行犯捜査係の刑事で、スズキタゴサクと真っ向から対峙する交渉人。もじゃもじゃの天然パーマに丸メガネの野暮ったい見てくれながら、ギラリとした鋭い観察眼と推理力をもつ。 ●佐藤二朗/スズキタゴサク 謎の中年男。酔って暴行を働き逮捕された。取調室で名前以外のすべての記憶は失っていると主張し、「霊感で刑事の役に立つことができる」と申し出る。爆破予告とクイズを繰り出しながら、刑事たちを翻弄していく。 ●伊藤沙莉/倖田 沼袋交番勤務の巡査。先輩の矢吹と常に行動を共にする。スズキタゴサクが問題を起こした酒屋に臨場し、野方署へ引き渡す。猪突猛進な行動派で、爆弾捜索に奔走する。 ●染谷将太/等々力 スズキタゴサクをはじめに聴取する、野方署の刑事。なぜかスズキに気に入られ、爆発に関する予言を打ち明けられる。予言が現実となる中、スズキの秘密を探っていく。 ●坂東龍汰/矢吹(沼袋交番勤務・巡査長) 沼袋交番勤務の巡査長。伊勢をライバル視しており、交番勤務を卒業し、刑事になるチャンスとして野心をみなぎらせながら爆弾捜索に打ち込む。 ●寛一郎/伊勢 取調室でスズキタゴサクの事情聴取につきそい、見張り役を務める野方署の巡査長。スズキを観察しながら、その自虐的で不気味な発言に不快感をにじませる。 ●渡部篤郎/清宮 スズキタゴサクと交渉する、警視庁捜査一課・強行犯捜査係の刑事。スズキが仕掛けるゲームに粛々と付き合い、対話を深めながら情報を引き出そうと試みる。