マカオ司法警察局は10月2日、偽造ゲーミング(カジノ)チップ詐欺事案を摘発し、犯罪グループに所属する20代と30代の中国人(中国本土居民)の男2人を逮捕したと発表。 同局によれば、今年(2025年)8月25日深夜、マカオ半島の新口岸地区にあるカジノ施設から、2人の客が現金への両替を求めてキャッシャー窓口に持ち込んだ額面1万香港ドル(日本円換算:約19万円)各6枚が検査を経て偽造であることがわかったとの通報があり、捜査に着手。偽造チップの入手経路に関する捜査を経て、2人の客はいずれも違法両替商を通じて偽造チップを手にしていたことが判明。両人はインターネットを通じてそれぞれ違法両替商が指定する中国本土の別の口座に人民元で振込を行っていたという。 同局は当該違法両替商2人の身元の特定に至ったものの、すでにマカオから出境して逃亡を図っていたことがわかったが、この2人が9月30日夜に關閘イミグレーションからマカオへ再入境したため、同施設内で逮捕に成功。このうち1人の所持品の中から以前の事案で使われたものと同じタイプの偽造チップ20枚が発見されたとのこと。 違法両替商の男2人は同局の調べに対し、いずれも詐欺犯罪グループから命じられ、今年8月から偽造チップの両替詐欺を目的にマカオ入りし、成功報酬として毎回1割を得る約束で、8月25日の事案では各々6000人民元(約12万円)を受け取ったなどと供述。同局は2人を組織犯罪及び相当巨額詐欺の罪で検察院送致するとともに、賭博目的違法両替罪でも立件するとした上、詐欺犯罪組織の他のメンバーや偽造チップの出どころについて継続して追っていくとした。