掛川署管内の交番女性用トイレに設置した小型カメラで女性職員を盗撮したとして静岡県警に建造物侵入と性的姿態撮影処罰法違反(撮影)の疑いで逮捕された静岡南署前刑事1課長の警部の男(45)が所持するスマートフォンに、交番の盗撮映像が残されていたことが4日、複数の関係者への取材で分かった。 男の逮捕容疑は4月27日と5月8日、盗撮目的で掛川署管内の交番に侵入し、4月30日~6月5日に交番2階の女性用トイレに設置した小型カメラで女性職員3人を複数回盗撮した疑い。 関係者によると、トイレに設置されたカメラ映像は無線通信を介し、男のスマホでリアルタイムに確認できるようになっていた。映像には被害女性のほか、交番でカメラを操作する男の姿も写っていたという。県警がスマホを押収し、データの解析を進めていた。 男は3月に静岡南署刑事1課長に異動するまでの1年間、掛川署で交番業務を所管する地域課長を務めていた。交番が無人のときに、施錠されている職員用出入り口から侵入したとみられ、県警は、男が地域課長在任中に得た情報を悪用した可能性が高いとみている。関係者によると、男は「カメラなんて知らない」などと容疑を否認している。 掛川署員が3月上旬、署3階の女性用トイレで小型カメラを見つけ、一連の捜査が始まった。関係者によると、署で見つかったカメラは無線通信で映像を送信するタイプではなく、県警が捜査を続けている。