ラグビーリーグワン2部のNECグリーンロケッツ東葛(以下、東葛)は6日、公式サイトを通じ、所属するフェツアニ・ラウタイミ容疑者(32)が5日未明に無免許・酒気帯び運転をしたとして逮捕されたことについて謝罪。同容疑者との契約解除を発表した。 警察によると、ラウタイミ容疑者は5日午前2時ごろ、千葉県我孫子市で無免許と酒気帯びの状態で車を運転した疑いが持たれている。同容疑者は4日のリーグワンライジング(若手選手や出場機会が限定されている選手の出場機会確保などを目的としたリーグ戦)釜石戦に先発出場していた。飲酒した状況や、同席したチーム関係者がいたかどうかについて、チーム広報は「現状で把握していない」としていた。 この日、公式サイトでは「NECグリーンロケッツ東葛所属のフェツアニ・ラウタイミ選手が、10月5日に道路交通法違反(無免許・酒気帯び運転)の疑いで逮捕されました。所属選手が重大な法令違反により逮捕されたことは大変遺憾であり、10月6日付で同選手との契約を解除しました」と発表。 続けて「NECグリーンロケッツ東葛として戦う最後のシーズンを迎える中、チームを応援・ご支援いただいているすべての皆さまの期待を裏切る事態となりましたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。「チームとして今回の事態を重く受け止め、コンプライアンス厳守の意識を改めて徹底し、信頼回復に真摯に努めてまいります」と呼びかけた。 11日にリーグワンライジング・BR東京戦(東京・リコー総合グラウンド)を控えるチームはこの日、練習を再開する予定だったが、急きょ中止し、ミーティングのみを実施。チーム幹部から選手に状況の説明などが行われたという。 トンガ出身のラウタイミ容疑者は摂南大を経て16年にトヨタ自動車(現トヨタ)入り。FW第3列での活躍が認められ、17年11月のオーストラリア戦では日本代表初キャップを獲得した(通算3キャップ)。昨季限りで約10年間在籍したトヨタを退団し、9月に東葛に入団。その際にはチームを通じて「チームとクルーの皆様のため、楽しいプレーを心掛け、Division2(2部)優勝を目指したいと思います」とコメントしていたが、裏切る形となった。 東葛を運営するNECは8月に、今年12月に開幕する25~26シーズンを最後に、チームを譲渡する検討に入ったと発表。12月までに譲渡先が見つからない場合は退会となり、日本選手権優勝3度の名門が消滅することになる。難航を極める譲渡先の選定期限が2カ月後に迫る中、所属選手の不祥事がもたらす悪影響が懸念される。