「不審な客には売らない」などと通信会社と契約しながら、実際には本人確認せずに格安SIMカードを販売していたとして、警視庁国際犯罪対策課は9日、詐欺の疑いで、いずれもベトナム国籍の会社経営ドー・バン・クオン容疑者(38)=東京都北区豊島=ら男2人を逮捕した。 いずれの認否も明らかにしていない。 同課によると、ドー容疑者は通信会社から回線を借りて格安料金でサービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)の会社を経営。SNS上に「めんどくさい手続き、書類は不要」などと記載し、2020年10月以降、格安SIMカード約6万6000枚を販売し、約6000万円の利益を得ていたとみられる。 逮捕容疑は、今年2~6月、都内の携帯音声通信事業者の従業員らに、「不審な客には売らない」と偽り、3回にわたってSIMカード計370枚を不正に入手するなどした疑い。