格闘技大会の金メダルだと装って純金3.5キロ（約5千万円相当）を密輸入しようとしたとして、大阪府警は10日、関税法違反や消費税法違反などの疑いで、韓国籍の格闘家、金在勲容疑者（35）=住居不定=ら男5人を逮捕し、男女3人を書類送検したと発表した。 金容疑者は「韓国の知人に持ちかけられた。金に困っていて報酬目当てだった」と容疑を認めているという。 国際捜査課などによると、8人は共謀し、今年1月14日、韓国の仁川空港から関西空港に向かう飛行機内に1個500グラムの純金メダル7個を持ち込んで密輸し、金を輸入する際にかかる消費税など約800万円の支払いを免れようとした疑いがある。 府警は金価格が高騰する中、国内に金を持ち込んで消費税込みの価格で売却し、利益を得る目的だったとみている。 8人のうち金容疑者がリクルート役と府警はみており、密輸の勧誘を受けたほかの7人が仁川空港で別の人物からメダルを受け取り、首からかけたり手荷物に忍ばせたりして国内に持ち込もうとしていたという。 メダルは存在しない格闘技大会のものを装っており、7人は税関職員に疑われた際には大会で得たメダルだと主張するよう金容疑者の知人から指示を受けていたという。 府警の情報を元に警戒していた大阪税関の職員が、メダルを検査し、発覚した。（宮坂知樹）