浜松市の障害者介護施設で、職員2人が入居者に暴行したとして逮捕された事件で、独自の発想で男性の頭を包帯のようなもので固定していたことが分かりました。 10月14日、浜松市中央区の介護職員の男(47)と、自称・介護福祉士の女(74)は、勤務先の障害者介護施設で、利用者の男性を椅子に縛ったり足蹴りをしたりするなどの暴行を加えた疑いで逮捕されました。 施設の管理者によりますと、利用者の男性はまっすぐ座るのが困難で姿勢が崩れやすかったということです。男は3月、男性が共有スペースで食事やボードゲームなどをする際、複数回にわたり頭を伸び縮みする包帯のようなもので巻き、両端を椅子の取っ手にひっかけ身体のバランスをとっていました。 このやり方は男の独自の発想で、周囲に『経験上やってきたやり方』だと話していたといい、他の職員は虐待という認識はなかったということです。本来ならスタッフが体を支えながら、背もたれにもたれかからせ休みながら支援します。 事業所スタッフから内部告発があり、その後、防犯カメラの映像を確認。その様子が写っていたため、男を懲戒処分にしたということです。 また、女は7月に共有スペースで椅子に腰掛けてた男性を職員2人がかりで車椅子に移動する際に、本来手で男性の足を動かさなければならないところを、足で蹴って移動させたということです。 施設は2件の事実確認後、本社に報告し、男性の家族に謝罪しています。 施設が防犯カメラを確認した中で2人以外の職員の関与はないということです。 施設の管理者は『異常の一環であり、人権を守るべき介護の施設としてあるまじき行為』と話し、今後、虐待防止法など全職員に対し周知させるとともに、無作為に職員への聞き取りを行うなど職員の教育や研修を徹底し再発防止に努めたいとしています。