小学生をはねる事故やひき逃げ、無免許運転などを短期間の間に繰り返し、3度逮捕されていた鳥取県伯耆町の無職の男の初公判が23日、鳥取地方裁判所で開かれ、男は起訴内容を認めました。 起訴されたのは鳥取県伯耆町の無職の男(74)です。 起訴状によりますと被告は今年3月31日、鳥取市内で横断歩道を渡っていた小学生を車ではねて大けがをさせ、その3日後の4月3日には安来市内で車を運転し自転車の高校生と衝突したのに救護などをせずにそのまま逃げ、更にひと月後の5月7日から3回にわたり無免許運転していたとして、過失運転致傷や道路交通法違反などの罪に問われています。 被告は3月、4月、5月と続けざまに逮捕されていましたが、釈放された後に事故や違反を繰り返していました。 初公判で被告は、間違いありませんと起訴内容を認めました。 検察側は、3月の事故の被害者の小学生の家族が「左半身が麻痺して自分で起き上がることはできない、お金がないと自分のことしか考えない被告を許すことはできない」と話した内容などを証拠のひとつとして提出しました。 弁護側は被告人質問で、被告に多額の借金があり、車も任意保険に入っていなかったので年金生活では賠償が難しいこと。 4月のひき逃げは3月の事故の直後だったが事故をしなければ大丈夫だろうと安易に考えて運転し3月に続いてまた事故を起こしたことや車検切れの車だったことを隠そうと救護せず立ち去ったこと。 5月の無免許運転は被告が運転を続けるのをみかねた被告の息子が通報したことなどを明かしました。 被告は「二度と運転はしない」と話しました。 次回公判は来月28日で論告求刑、結審まで進む予定です。